旅をテーマにしたエラケイでおすすめしたい6本~春夏編~

 

こんにちは、セレスの香水ライター凛です。
春の陽気が温かくなり、だんだんお出かけもしやすい時期になってきましたね。
来月のゴールデンウィークに向けて、ご旅行の準備をされている方もいるでしょう。
今回は旅をテーマにした香水ブランド、ELLA K(エラケイ)についてご紹介いたします。

 

 

ELLA K(エラケイ)とは?

クリエイターにして調香師ソニア・コンスタンが今まで旅した世界各地の物語を、言葉と共に香りで作品に表現する新たな香水ブランドです。そのため、それぞれの作品にはサガノ(嵯峨野)、ハロン湾、ダイセンイン(大仙院)など、地名や建造物などその場所を連想させるようなタイトルが付けられています。

 

 

エラケイは個人的にも数本所持しており、身に纏うと一度も行ったことの無い国でも自然と光景が浮かんだり、逆に馴染み深い日本の作品を付けると、そわそわしている時も心が中心に戻るのを感じます。
このように馴染み深い場所に想いを馳せたり、あるいはまだ見ぬ異国へ憧れたり、香りを嗅いでいつでも旅ができるのはエラケイならではの魅力です。

 


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ELLA K(エラケイ)が大好きなライターのオススメしたい6選

セレスではELLA K(エラケイ)を現在(2024年4月)12本ほど扱っています。今回はその中でも特にお勧めしたい6本を、エラケイを普段から愛用している視点からも、ご紹介いたします。これからの温かい季節にピッタリな香りを中心にしているので、長くお楽しみいただけることでしょう。

 

1.Poeme de Sagano(サガノの詩)

香りのノート:バンブー、ユズ、グレープフルーツ、ミント、ユーカリ

 

1本目にご紹介するのは、我が国日本の嵯峨野嵐山(京都)にある鬱蒼と生い茂った竹林を表現したシトラスグリーンのサガノの詩です。
シトラスに属する柚子、グレープフルーツ、ベルガモットが三重奏となって香り出し、特に日本を題材にしているからか、柚子が主旋律となってむせ返るほど広がります。
柚子の青っぽい苦味にグレープフルーツやベルガモットの甘さがあってこそ、絶妙な竹林を照らす「陽光」となっているのでしょう。

 

 

グリーンに属するユーカリやミントの爽快な清涼感と共に、グリーンティもほんのり抹茶特有の甘さを添えながら爽やかに舞い、主役のバンブーがどっしり構えるかのように佇む。ユーカリとグリーンの爽快さが清々しい青天のなか竹林に吹きすさぶ「風」、グリーンティが風に運ばれる竹林の「甘さ」と同時に、「日本」であることを強調する。
そのため、柑橘の柚子が落ち着いても、「和」が引き継がれる。強烈なシトラスとハーバルに重なっていた樹木の「竹林」ことバンブーが次第に輪郭を表していき、青っぽさと苦味、バンブー独特の甘さが香り出し、竹林に自分まで佇んでいる気持ちになります。

日本で生まれ育つ私には竹はそこまで珍しい植物ではありません。それでも不思議なことに、初めて竹林に出会ったソニアの感動した景色も同時に作品を通じて、見えてきます。生まれた国や時の前提条件が違っても、香水を通じて調香師が見せてくれる旅の景色を味わうことができるのも、エラケイならではの魅力なのかも知れません。

 

 

2.Mémoire de Daisen In(メモワール・ド・ダイセンイン)

香りのノート:グリーンノート、金柑、ピオニー、ローズ(ホワイトローズ)、
ナツメグ、アンブロクサン(アンブロクサン)、ベンゾイン、ウッディ(メイプルウッド)

 

2本目にご紹介するのは、同じく我が国日本の京都を舞台にした、大仙院の庭園を訪問した時に得た感情を、光や木々や花、静かな空気と共に諸行無常のような儚さを優しく香りにしたパウダリーフローラルのメモワール・ド・ダイセンインです。

 

 

吹きかけると、最初にパウダリーなローズアルバ(ホワイトローズ)と一緒にピオニー(芍薬)が優しく儚げに漂います。お菓子や花とも違う不思議な甘さもあって、香りに意識を傾けると和を代表する香料である金柑の果実の甘さだと解ります。だからローズやピオニー(芍薬)は横文字の香料として用いられますが、ここまで和に感じられるのでしょう。グリーンノートに樹木のメイプルウッドとケファリスが添えられているからか、よくあるフローラルの官能的な甘さとは無縁でとても自然です。白薔薇に芍薬とメインの花が清楚な香りをするものを選んでいるから、清潔感と共に何より気品があります。

砂利のミネラルを表したアンブロクサン、ナツメグ、ベンゾインもありますが、そこまで主張をせず、静かな「枯山水」らしい印象です。寺院に感じるのはパウダリーなローズアルバと芍薬がお香のように感じるのでしょう。気づいたらそっと少しずつ薄くなるように美しく消えていく、まさに諸行無常の時の経過に思います。

そんな日本の美の概念をソニアが閉じ込めた、一度はお試しいただきたい作品です。

 

 

3.Pluie Sur Ha Long(ハロン湾の雨)

香りのノート:ロータス、スイレン(ウォーターリリー)、マグノリア、シクラメン、ムスク

 

3本目にご紹介するのは、ベトナムにある世界遺産、龍が降り立つ場所を名に持つハロン湾の神秘的で幻想的な情景を、空の裏側で星を照らすドラゴンの伝説として描いたウォータリーフローラルのハロン湾の雨です。

 

 

熱帯地域独特の湿った空気や霧をスイレン(ウォーターリリー)とシクラメンのひんやりとしたフローラルが演出し、対照的に温かい地面から立ち昇るマグノリアという美しいコントラスト。熱帯地域のオリエンタルな甘さもレッドベリーにルバーブという赤いアクセントが漂う。また、遠くの岸辺からモンスーン(季節風)を通じてやってくるネロリの花の香りや地平線のかなたを示すムスクとホワイトモスの雲も浮かぶ。

清楚でありながら決してありきたりではなく、その奥に蜜のような甘さがあり、花が瑞々しくも美しく香る。4月は勿論ですが、6月の梅雨の時期なんかもぴったりではないかなと感じるでしょう。
官能さのあるフローラルが好きだけど、そういう甘さはどうしても重くて、秋冬ではないと付けにくいという方に是非お勧めしたい作品です。

 

 

4.Camélia K(カメリアK)

香りのノート:ローズ、ジャスミン、チュベローズ、トンカビーン、カメリア、ドラゴンフルーツ、バニラ

 

4本目にご紹介するのは、同じくベトナムの今度は少数民族が暮らすサパ渓谷の夏の朝、美しい大自然に咲き誇る緋色のカメリアの美しさから着想を得た、多幸感に満ちた官能的なフルーティフローラル、カメリアKです。

 

 

南国を思わせるドラゴンフルーツが広がっていきフルーツの濃厚な甘さと同時に、ジャスミンにチュベローズといった官能的なフローラルの甘さが重なります。そこにベルガモットに使われているジャスミンの品種もジャスミン茶のジャスミンサンバックという、お茶の代表的な香料だからか、非常にバランスが取れています。

そのため、しばらく経つと濃厚な果実の甘さや官能的な花の甘さも落ち着いていき、手首からマスカットのような甘さが出ていて、これが心地よくちょうどよい。全くくどくなくて鼻にスッと入ってきて、春に合うどころか仕事で疲れ切っている時などにも、身体に甘さが染みわたり、異国の地へトリップさせてくれるような香りです。

日常から解放されたい、癒されたいと感じているあなたにお勧めしたい1本です。

 

5.Reflet Sur L’Okavango(オカバンゴの水面)

香りのノート:アカシア

 

5本目にご紹介するのは、アフリカの南部ボツワナ共和国にある一定期間だけの世界最大の内陸、砂漠の中に突如現れたオアシスのようなオカバンゴ・デルタが舞台のパウダリーウッディーアコードのオカバンゴの水面です。オカバンゴの「水面」に連なる小川にはアカシア以外にも葦や睡蓮の豊かな植物と様々な動物が、辿り着いたものを歓迎するかのように佇む。そんな生命力の息吹をインスパイアした作品です。

 

 

香料はあまり詳しく明かされていませんが、何の香り?と訊かれたら、パウダリーな蜂蜜っぽい花の香りと私は答えるでしょう。

明かされている香料のアカシアの花は、オカバンゴで蜂蜜とチュベローズやジャスミンのような濃厚な花が混じったような香りを漂わせる黄色い花だそうです。そんな花の香りが変わらずに永遠としています。まるでオカバンゴ・デルタの早朝の光のなか、足元の黄金の草に黄色いアカシアと果てしなく美しい生命の輝きが続く香りです。

甘さと重さもありますが品もあり、比較的暖かい季節でも付けやすい香りです。春の御呼ばれの席にも良いですし、そうではなくとも梅雨の肌寒い時だと一段と活躍するでしょう。

 

6.Ghibli(ギブリ)

香りのノート:レザー、ジャスミン、アーモンド、ピスタチオ

 

最後にご紹介するのは、秋冬向けではありますが、異国の風を感じたい方におすすめしたい、同じくアフリカのこちらは北部、サハラ砂漠の「風」を表現した甘いフルーティフローラル、「ギブリ」です。

サハラ砂漠の風はカムシン、ハルマッタンなどと砂漠をまたぐ地域によって異なり、ギブリはチュニジアでの呼び方で、乾燥した非常な熱風ということで知られています。

 

 

実は「ギブリ」ですが、最近アカデミー賞を受賞した「君たちはどう生きるか」の「ジブリ」と読み間違えられることがあります。ジブリも本作「ギブリ」と由来は同じで、イタリア語のサハラ砂漠に吹く熱風から、宮崎駿監督が日本のアニメ業界に熱風を起こそうと思いを込めた名づけです。イタリア語での発音は「ギブリ」が正しく、「ジブリ」は発音が異なってしまったとも言われています。

そんな風を表現しているように、インペリアルジャスミンとキャンディのような甘さが濃厚に絡んで熱気を感じさせ、同時にドライなレザーの存在感もあり、乾燥している風なのだと解ります。また、インペリアルジャスミンはジャスミン茶にも使われる香りで、グルマンのなかでも比較的さっぱりとしたキャンディが扱われているからか、爽やかさもあります。そのため、フルーティーフローラルな爽やかな甘さもあり、レザーの重さと絶妙なバランスで個性的でありながら、付けやすいです。次第に軽さが抜けてレザーが強くなって、ヌガー感あるグルマンの甘さがしっかりとして、まさに「熱風」です。

非常に心地よい熱風がして、何か心が温まるようなものを運んでくれる、そんな予感さえします。ジブリ作品に限らず、お気に入りの映画を見ながら付けて余韻に浸るときも良い作品でしょう。

 



香水を愛してやまない某IT企業Webライター。
大学の頃にラルチザンのヴォルール・ド・ローズに出会い
衝撃を受けて以来、香水愛好家となって10年以上を経る。
そのため、IT企業でのライター経験を活かし、
愛する香水のことを発信するライフワークも始める。
初恋はラルチザンのヴォルール・ド・ローズで
今の恋人はFueguia1833のChamber。


 

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