香水選びが難しい初夏に相応しい香水とは?選び方のコツとぴったりな香水7本ご紹介!

こんにちは、香水ライターの凜です。
新年度の4月も終わり、初夏のはじまる5月に差し掛かりました。

5月は春と夏の間、そして梅雨の前という寒暖差や湿度など気候の差も激しく、香水選びが難しいタイミングです。

本記事では、そんな初夏の5月の季節にぴったりでありながらも、梅雨や梅雨明け後の夏も見越して長くお使いいただけるフレグランスを選ぶポイントと、おすすめの香水を7本ご紹介させていただきます。

初夏にぴったり&梅雨や夏も扱いやすいフレグランス選びのポイント!

 

1.初夏も梅雨も真夏も「軽やかさ」・「清潔感」・「爽やかさ」がキーワード!

香りというものは気温や湿気の影響を非常に受けやすいものです。また、梅雨や夏は湿度が高くなり、空気中の水分がフレグランスの揮発を妨げて香りが上手く拡散されずに強く残りがちで、汗もかきやすいため心理的にも清潔感が気になります。

そのため、春のはじまり頃に付けていた香りでも、初夏以降になると強く感じられてしまう場合もあると思います。なので、いつもより気持ち付ける量を控えめにするのが良いでしょう。

初夏からはフレグランスの種類としては濃度(賦香率)の低いコロンかオードトワレ、香調(ノート)ではシトラスやハーバルグリーン、サボン、夏ならばマリンもおすすめです。

2.マスキュリン&ユニセックスな「爽やかさ」と「女性らしさ」は共存できる

爽やかな作品はどうしてもマスキュリン、またはユニセックスに寄りがちで、言い換えると女性らしいフェミニンな甘さと要素的には対極です。
甘やかな香りがお好きで、冬場にグルマンや重たいフローラルを愛用されていた方には、初夏向けな作品は物足りないと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、爽やかさを保ちながらも女性らしい甘やかさもあるフレグランスを選ぶことは可能です。

例えば、フローラルでも重たいオリエンタルフローラルではなく、シトラスフローラルやグリーンフローラルの軽やかなライトフローラル系統を選べば初夏にも使いやすいフレグランスとなります。清楚で優しい甘さのホワイトフローラルも付けやすいです。

ほかにも少ししっとり感が欲しい場合はパウダリーフローラルにすれば、しっとりとした重さもあるのにサボンが連想されて清潔感があるからか、むしろ初夏にもぴったりとしたチョイスです。例えば、5月や6月に咲くスズランなんかも清楚で女性らしくパウダリーフローラルによく使われる花で、季節感も自然と取り入れられて素敵だと思います。

3.シンプルなノートにありがちなワンパターンにならないコツ

軽やかなノートやフレグランスの種類は構造上、無難でシンプルになりやすく、そのためワンパターンに陥りがちです。また、毎日付けることである程度、同じようなノートには香りに鼻も慣れてきて、たまには個性を求める気持ちになることもあると思います。

そういう時はいつもと違うノートを身に着けることをおすすめします。そのため、シトラスが強い香りが多いならば、グリーンハーバル系やライトフローラル、パウダリーサボンといった風にお洋服と同じでレパートリーを増やしておく。また、オードトワレまでをおすすめしていましたが、オードパルファムにも、実は梅雨にぴったりな作品もあります。なので、ある程度、選ぶ感覚が研ぎ澄まされてきたら、本能を信じて種類にとらわれずに選択するのもおすすめです。

そして、個性を取り入れるならば、お茶を表現したティー香水や和をイメージした作品も素敵でしょう。本記事でも和をイメージした作品やお茶をイメージした香水の紹介もしています。


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初夏のフレグランス香水7選 ~オフのお出かけに合わせてそれぞれご紹介!~

前半(1番から3番まで)ではオーデコロン作品を、後半(4番から7番まで)はオードパルファン作品をそれぞれご紹介いたします。

1.オードランジュヴェルト(エルメス)~シトラス~【オーデコロン】

 

香りのノート

オレンジ、レモン(アマルフィレモン)、オークモス、ミント、オレンジ(マンダリンオレンジ)、パチュリ

 

1本目にお届けするのは、エルメス最初のコロンを30周年記念の節目に、世界最高峰の調香師ジャン=クロード・エレナが伝統を引き継ぎながらも現代に寄り添うようにリニューアルした、コロンエルメスシリーズの第1作目にあたる作品、オードランジュヴェルトです。本作では青々しいオレンジそのままのような、ボトルとタイトル通りの「緑色のオレンジ」のシトラスを味わえます。

吹き付けると森林浴を思わせるようなすっとした樹木の苔やハーバルグリーンに包まれて、オレンジ、レモン、マンダリンオレンジが織り成すシトラスの三重奏がやって来ます。まるで朝の凛とした空気のなか、朝露の滴る草木の香る道を歩きながら、シトラスの果樹園でレモンの酸味に青々強いオレンジの爽やかさを感じながら目覚めていく光景が浮かびます。

樹木の苔であるオークモスにハーバルなパチュリもさり気なく添えられているからか落ち着きもあり、清涼感あるミントもシトラスの主旋律に涼しさを与えています。ただし、本作は緑とタイトルにはありますが、ウッディでもハーバルグリーンでもなく、あくまでシトラスが主役の作品です。そのため、シトラスが最も強く感じられます。

オードランジュヴェルトはシトラス系で一緒にグリーン感も楽しみたい方におすすめしたい作品です。また、爽やかさも強く、朝の起き抜けの時に付けたくなります。そして、コロンのため香りが1、2時間もすれば落ち着いてくるため、気分転換に少しリフレッシュしたい時はもちろん、香水に慣れておらず、初めて付けるときにもよく似合う作品です。

 

2.アックア・デッラ・レジーナ(サンタマリアノヴェッラ)~シトラスハーバル~【オーデコロン】

 

香りのノート

Top
シトラス、ネロリ、プチグレン

Middle
ネロリ、ローズマリー、ラベンダー、クローブ

Last
ムスク、パチュリ

 

2本目にご紹介するのは、イタリアのフィレンツェに1612年以来現存する世界最古の薬局サンタマリアノヴェッラより癒しの芸術品として名高いコロンから、約500年以上前、フランスのアンリ2世へ嫁ぐカテリーナ・ディ・メディチが婚礼の贈り物として注文した、「王妃の水」であるネロリの花が印象的なシトラスハーバルのアックア・デッラ・レジーナです。

まず付けたて香るのはシトラスノートとネロリです。酸味や強さあるアグレッシブというよりも、ポカポカしたお日様のようなシトラスやプチグレンの柑橘類が、明るくて可憐なオレンジの花であるネロリを温めるように包み込みます。そこにローズマリーやラベンダー、クローブのハーバルノートが信じられないほど柔らかく寄り添います。

それぞれ本来、ローズマリーはキリッとする清々しさ、ラベンダーは豊かな甘さ、クローブはクセの強いスパイシー感と主張のあるハーブですが、驚くほどナチュラルです。それでいて薬っぽい薬草臭はなく、キーノートのネロリの可憐さや朗らかさを引き出すように草原っぽく香ります。自然の植物の恵みを味わえるサンタマリアノヴェッラらしさが出ています。

時間が経ってシトラスノートは揮発して、周りのハーバルノートも柔らかくなっていきますが時折香草のような匂いもし、王妃の水に相応しい気品あるネロリの花の香りはしっかりと残り、最後まで肌の上で優美に清潔感を保ちながら香ります。

アックア・デッラ・レジーナは爽やかで清潔感もありながら、「王妃の水」に相応しくエレガントなネロリの花が微笑するような、ハーバルよりのシトラスハーバルです。それでもフローラル感はあまりなくハーブが主役のため、男性にもお使いいただきやすく、また自然体で時と場所を選ばずに扱いやすい作品です。まず迷ったらこの一本が良いでしょう。

3.オパフメ オーテヴェール(ブルガリ)~ティーフレグランス(緑茶)~【オーデコロン】

香りのノート

Top
ベルガモット、カルダモン、レモン、コリアンダー、オレンジブロッサム、オレンジ(マンダリン)、ペッパー

Middle
ジャスミン、スズラン、ローズ

Last
グリーンティー、ムスク、シダー、サンダルウッド、ウッディ、アンバー

 

3本目にお届けするのは、世界最高峰の調香師ジャン=クロード・エレナにより生み出された香水の歴史上、世界初のティーフレグランスで、緑茶を表現したオパフメ オーテヴェールです。

付けた瞬間から「緑茶の茶葉」が拡がります。実は緑茶の茶葉からは香水に扱える香料を取ることは大変難しく、本作では緑茶の香りを19種類もの香料を使って表現しています。気品を兼ね備えた青々しい渋みや苦みが鼻腔を通り抜け、お茶の湯気のようなスモーキーさに独特なパウダリーさは、まさに緑茶そのものです。

入っている香料そのものとしての存在感がまるでなく、あくまで緑茶の香りを構成する要員として在ります。

例えば、トップのベルガモット、レモン、オレンジのシトラス類は緑茶の爽やかさを表現し、アールグレイやレモンティーと連想されずに個としての存在感がありません。ペッパー、カルダモン、コリアンダーのスパイス類はシトラスの青々しい苦みや清涼感を引き出すかのように佇み、決してエスニックさやいつもの個性もありません。トップのオレンジブロッサム、ミドルのジャスミン、スズラン、ローズのフローラル類は苦々しい青い茶葉にまろやかさを与えるように佇みます。

そして、時間が経つとキリッとしたグリーンさも幾分和らぎ、自然と肌と調和していき、気品あるパウダリーな柔らかさとなって落ち着いていく、緑茶を最初から最後まで楽しめる作品です。

オパフメ オーテヴェールは爽やかな青々しさが緑が芽吹く初夏にも季節感が相応しく、オーデコロンであり受け入れられやすいお茶の香りのため、TPOをあまり考えずに使っていただきやすい作品です。また、外に出るときは勿論、家の中でほっと安らぎたい時に付けて気分転換するときにも是非。

以上がオーデコロン作品のご紹介となります。続く後半はオードパルファン作品をお届けします。

 

4.サガノの詩(エラケイ)~ティーフレグランス(緑茶)~【オードパルファン】

香りのノート

バンブー、ユズ、グレープフルーツ、ミント、ユーカリ、ベルガモット、グリーンティー(抹茶)

 

4本目にご紹介するのは調香師ソニア・コンスタンが世界中を旅した風景をテーマに作品を生み出すフレグランスブランドのエラケイより、日本の京都にある嵯峨野の鬱蒼と生い茂る竹林からインスパイアを受け、荘厳な竹の息遣いを感じられる、柚子が印象的な竹林のティーフレグランス(緑茶)のサガノの詩です。

付けた瞬間、青々しさが強い鬱蒼とした竹林の香りと爽やかな甘酸っぱいグレープフルーツと和の柚子の独特な酸味とほの甘さが輪郭はっきりと押し寄せて来ます。
竹林の中、一人の柑橘の風が吹き抜けると、ミントとユーカリならではの清涼感が凛とした荘厳さを奏でて、爽やかな甘酸っぱい柑橘が苦味ある青々しさとの絶妙な調和をアールグレイの香料としても知られるベルガモットが支えて、和の素材たる抹茶の落ち着いた渋みが漂い、日本の和の心を呼び覚ます。

時間が経てば柑橘の風が落ち着き、代わりに抹茶の和らぐティーノートの存在感が増して、センシュアルに肌へと馴染んでいくという、各々の素材やノート同士に個性がありながらも、一辺倒にならずに互いが調和のシンフォニーを奏でる調香は、まるで日本人の姿そのもののようにさえ思える、あまりに見事な美しい詩。

サガノの詩は日本の竹林の美しさを表現した和の作品です。先にご紹介した同じく緑茶の香りであるオパフメ オーテヴェールを緑茶の香りを忠実に再現した作品とするならば、こちらは日本の情景(京都の嵯峨野にある荘厳な竹林)を表現した作品でもあるため、和の香水という側面が強くなります。フルーティーな甘さもありますが、爽やかで甘すぎないため、比較的付けやすい作品です。

5.バンブーハーモニー(キリアン)~ティーフレグランス(白茶)~【オードパルファン】

 

香りのノート

Top
ベルガモット、ネロリ、ダイダイ(ビターオレンジ)
Middle
ティー、バンブー、ミモザ、スパイス
Last
フィグ(リーフ)、オークモス

 

5本目にお届けするのは、「真のラグジュアリーは世代を超えて受け継がれていくもの」という信念のキリアンより、日本最古の物語である竹取物語よりかぐや姫をインスパイアし、世界的な調香師たるカリス・ベッカーが生み出した、ティーとバンブー、そしてイチジク(フィグ)の葉が特徴的なティーフレグランス(白茶)のバンブーハーモニーです。

トップはベルガモットとダイダイ(ビターオレンジ)の苦みと酸味のある青々しいシトラスがオープニングを告げ、その後すぐに瑞々しいバンブーのグリーンノートが合わさり、そこにオレンジの花のネロリが一条の光明のように明るい柔らかさを添えて、月明かりが輝くようにはじまります。

ミドルになるとバンブーの竹林で真っすぐしなやかに伸びるような凛としたグリーンと甘やかなフローラルのミモザがほんのスパイスを添えられながら、スモーキーで神秘的なホワイトティーに包まれていく絶妙なマリアージュ。ティーとは実はホワイトティーではなく、意外にもマテ茶のことですが、そもそも茶葉を抽出してもお茶の香りとならないため、ティーの香りであるティーアコードを作る必要はあります。

ティーアコード全般はベルガモット、ジャスミン、ヴァイオレットを用いて作られるのが一般的ですが、本作ではジャスミンの代わりに同じホワイトフローラルであるネロリ、ヴァイオレットの代わりにパウダリーなフローラルであるミモザが使用されているため、ホワイトティーならではの柔らかな優美さが漂います。そこにマテ茶が加わることでさらにお茶らしさに近づくという繊細さが素晴らしい。

ラストではこれまでのスモーキーで神秘的なティーノートにミルキーさのあるフィグ(イチジク)の葉ならではの柔らかなグリーンノートが差すことで柔らかで幻想的な月の光が、オークモスの渋みと酸味により引き締まるのが静寂の夜の空気のように感じられる、まさに竹と月の神秘の香り。

バンブーハーモニーは幻想的な竹取物語の世界そのもののような、とてもセンシュアルで柔らかなホワイトティーのティーフレグランスです。両方ともティーフレグランスであり、同じく竹をメインテーマにした先にご紹介したサガノの詩に比べ、こちらの方はよりフローラル感が強く、すっきりとした清涼感というよりも柔らかなパウダリーさのほうが強めです。そのため、しっとりとした気分に浸りたい時はバンブーハーモニー、すっきりと清涼感や柚子のフルーティー感を味わいたい場合はサガノの詩がおすすめです。

6.724(メゾンフランシスクルジャン)~ムスキーフローラル~【オードパルファン】

香りのノート

Top
アルデヒド、カラブリア産ベルガモット

Middle
エジプト産ジャスミンアブソリュート、モックオレンジ、スイートピー

Last
サンダルウッド、ホワイトムスク

 

6本目にご紹介するのは、洗練された透明感ある作風がたまらないメゾンフランシスクルジャンより、東京、ニューヨーク、上海、パリなどの世界中の大都会の洗練されたダイナミックな雰囲気や躍動感だけではなく、そこで暮らす人々が交流する光景を表現した、明るくて清潔感のあるムスキーフローラルの724です。

スプレーを吹き付けた瞬間やって来るのは、アルデヒドとカラブリア産ベルガモットが合わさる大都会のアーバンアコード。美しくも清潔感のある石鹸のような香りが心地よく広がります。大都会で暮らす人々が早朝に洗濯物を干して一日が始まっていく姿が思い浮ぶようです。肌になじむとアルデヒドのメタリックさも微かに感じられていきます。

ミドルになると、エジプト産ジャスミンアブソリュートをはじめとした、白い花々によるホワイトフローラルノートが可憐にほのかに甘く漂います。お昼ごろの街中で今朝の洗い立ての衣類をまとった人々が行き交う様子が連想されます。

ラストになると、サンダルウッドにホワイトムスクがこれまでの清潔感を保ちながらも、人の肌のぬくもりのような官能的な雰囲気をどことなく醸し出します。なるほど、この官能さにより夜の街の空気感や存在する人々を表現して、大都会で暮らす人々の一日を表現していると、あまりの調香の美しさに脱帽せざるを得ません。さらに、驚愕すべきなのは、官能性や都会的でありながら、意識せずに自然体で身にまとえるという部分です。それほど肌への馴染み方が綺麗でまるで肌からの匂いに感じられるのです。

724は清潔感がありながらも洗練されており、明るさ、柔らかさ、官能さと様々な要素が絡みあう、唯一無二ながらも自然体で付けれるという、ある意味魔性の作品です。暑くなりやすい初夏や梅雨、夏の季節は勿論、オールシーズン、オフィスで仕事するときも使いやすい。清潔感ある香りをお求めのかたに是非おすすめしたいです。

7.アクネ ストゥディオズ パー フレデリック マル(フレデリックマル)~アルデヒドフルーティフローラル~【オードパルファン】

香りのノート

Top
アルデヒド、ローズ、スミレ、オレンジブロッサム

Middle
バニラ、ピーチ

Last
サンダルウッド、ホワイトムスク、フランキンセンス

 

最後にお届けするのは、調香師たちの自由を尊重し、創造力を大切にし数々の芸術品を世に出してきたフレデリックマルより、ファッションブランドの「Acne Studios(アクネ ストゥディオズ)」との唯一無二のコラボレーション作品。天才調香師スージー・ル=エレーを起用し、ファッションとフレグランス、そしてアートをフュージョンさせ、従来の慣れ親しんだアルデヒドを用いた新しい作品のアルデヒドフルーティフローラルのアクネ ストゥディオズ パー フレデリック マルです。

トップから、アルデヒドの弾けるような炭酸飲料やキャンディのような甘さとフレッシュさのある香りが、躍動感を持って飛び出してきます。ひとつ前の724でもアルデヒドがメイン香料に扱われて石鹸のような雰囲気を醸し出していましたが、本作ではソーダのように香ります。これはアルデヒドは、種類によって香り方が大きく異なるためです。

さて、あまりのアルデヒドの存在感に圧倒されますが、注意深く香りを嗅ぐと柔らかなローズにパウダリーなスミレ、瑞々しく明るいオレンジブロッサムと花々も香っていることに気づきます。次第にフルーティーなピーチの香りが強くなり、体温が上がってくるとバニラの甘さも現れて、それでもくどくどしい甘さにならなくそれどころか爽快に感じるのは、シュワっと弾けるアルデヒドのお陰にほかなりません。

時間がしばらくたつと、スモーキーなサンダルウッドやホワイトムスク、フランキンセンスが登場し、ふんわりと香りに靄がかかったように拡がってこれまでの弾けるアルデヒドが壊れないように、シュワーっと夢のあとのように静かに肌の上で柔らかくなっていきます。

アクネ ストゥディオズ パー フレデリック マルはフルーティフローラルな甘やかさもあるのに、これまでにない弾ける炭酸飲料水のような爽やかでフレッシュな作品となっています。そのため、甘い香りが敬遠されがちな初夏はもちろん、梅雨や夏にもお使いいただきやすい作品です。暑さや湿気が強いタイミングでも甘さのある香水が恋しくなった方にお手に取っていただきたい作品です。



香水を愛してやまない某IT企業Webライター。
大学の頃にラルチザンのヴォルール・ド・ローズに出会い
衝撃を受けて以来、香水愛好家となって10年以上を経る。
そのため、IT企業でのライター経験を活かし、
愛する香水のことを発信するライフワークも始める。
初恋はラルチザンのヴォルール・ド・ローズで
今の恋人はFueguia1833のChamber。


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